シェアする

呼吸器内科

Respiratory medicine

肺癌

症状

血痰

倦怠感

体重減少

胸痛 など

特徴的なものはなく他の疾患でも見られる症状。肺癌の種類、発生部位、進行度によって異なる。

検査

胸部X線写真

CT検査

喀痰細胞診

気管支鏡検査

頭部MRI

骨シンチグラフィ

PET検査 など

治療

小細胞癌は発見時に転移していることが多く遠隔転移がある進展型は抗癌剤治療、遠隔転移がない限局型は抗癌剤と胸部放射線照射の組み合わせが用いられます。非小細胞癌はⅠA期では手術のみ、ⅠB期から手術可能なⅢB期までは手術後に抗癌剤治療を組み合わせるのが一般的です。手術不可能なⅢA、ⅢB期では抗癌剤と胸部放射線照射の組み合わせが用いられます。放射線照射が出来ないⅢB期、Ⅳ期では抗癌剤治療を行います。

COPD

症状

労作時呼吸困難や慢性の咳や痰が特徴的。一部喘鳴や発作性呼吸困難など喘息様の症状を呈することもある。

検査

スパイロメトリー(呼吸機能検査)

胸部X線写真

CT検査 など

治療

禁煙が治療の第1歩であり、増悪を避けるためにインフルエンザワクチンや肺炎球菌ワクチンの接種が勧められます。薬物療法は気管支拡張薬(抗コリン薬、β2刺激薬、テオフィリン薬)で、気流閉塞が重症で増悪を繰り返す場合は吸入ステロイドを使用します。非薬物療法では呼吸リハビリテーション(口すぼめ呼吸や腹式呼吸などの呼吸訓練)や運動療法、栄養療法となります。低酸素血症が進展してしまった場合は在宅酸素療法、更に悪化すれば換気補助療法があります。

気管支喘息

症状

喘鳴

息苦しさ

粘性の強い痰

検査

呼吸機能検査により気流制限の有無を調べ、気管支拡張薬を吸入して気流制限が改善するかどうか。喀痰細胞診、アレルギー検査など。

治療

平素から気道炎症を抑える治療(予防薬)を行いますが、主軸として吸入ステロイドを用います。重症度に応じ増減したり、他に長時間作用型β2刺激薬、ロイコトリエン受容体拮抗薬(抗アレルギー剤)、テオフィリン薬を追加します。発作が起きれば短時間作用型β2刺激薬吸入を頓用します。

特発性間質性肺炎

症状

多くは50歳代以降に労作時の息切れや咳。

検査

胸部X線写真

CT検査

呼吸機能検査

血液酸素飽和度

気管支鏡による肺胞洗浄検査

最も正確な診断は肺生検によるが、全身麻酔による手術を必要とするため、状態によって検討します。

治療

7つの病型に分類され最も頻度が高いのは特発性肺線維症と呼ばれ、進行が速い患者さんには抗線維化薬を用いて進行を緩徐にすることが出来る場合がありますが効果には個人差があります。その他の病型にはステロイドや免疫抑制剤が有効なことがあります。

サルコイドーシス

症状

肉芽腫と呼ばれる炎症が全身に出現する原因不明の病気。臓器によって異なり眼では霧視(霧がかかったように見える)、羞明(まぶしい)、皮膚では皮疹、肺では咳、呼吸困難など。自覚症状に乏しく健康診断で発見されることもある。

検査

胸部X線写真

CT検査

血液検査

ツベルクリン反応

気管支鏡検査 など

組織を採取して特徴的な肉芽腫を証明します。

治療

日本人では進行して生命に係わることは極めて稀で、眼や皮膚の症状に対してステロイド点眼や軟膏を使用し、まず経過観察します。進行が速い場合や肺や心臓、神経などで生命に係わる状態になったときはステロイドの全身投与が必要になることがあります。

胸膜炎

症状

肺表面を覆う臓側胸膜と胸壁の内側を覆っている壁側胸膜の間のスペースを胸腔と呼び、これら胸膜に何らかの炎症が生じている状態。多くは胸腔に血液中の蛋白や水分が浸み出して胸水が貯留する。炎症を起こす原因としては細菌感染、腫瘍、膠原病などがある。胸痛、息切れ、発熱などを呈する。

検査

胸部X線写真

胸腔穿刺(胸水培養検査、細胞診)

診断がつかない場合胸膜生検を行うことがあります。

治療

胸膜炎の原因は様々であり、治療は原因によって異なりますが、大量に胸水貯留している場合は胸腔ドレナージ(管を留置し胸水を排液する)が必要になることがあります。

過敏性肺炎

症状

カビや動物性蛋白質などの有機物、化学物質などを繰り返し吸い込んでいるうちに肺が過剰反応を示すようになり(感作)、その後に同じもの(抗原)を吸入すると肺胞にアレルギー性の炎症を生じる。発熱や咳、呼吸困難、だるさなど。

検査

胸部X線写真、CT検査にてすりガラス陰影、血液検査にて特定の抗原に対する抗体の有無を調べます。入院して軽快後元の環境に戻っていただき症状再燃するかを調べることもあります。

治療

原因となっている抗原を避けることであり、自宅の改築や転職をしなければならないこともあります。症状が強いときはステロイド治療を行うこともあります。

薬剤性肺炎

症状

薬剤を投与されることによって生じた乾性咳嗽、倦怠感、発熱、呼吸困難。

検査

胸部X線写真、CT検査にて一般の肺炎を区別困難なことがあります。血液検査で好酸球増多がある場合、薬剤アレルギーによる薬剤性肺炎を考えるきっかけとなります。

治療

薬剤性肺炎を強く疑った場合、その薬剤を中止して肺炎が良くなるかどうかを判定します。中止するのみで軽快することもありますが、改善しない場合や呼吸障害が強い場合ステロイド治療、酸素吸入、人工呼吸管理が必要になることがあります。

非結核性抗酸菌症

症状

初期は無症状のことが多く、健康診断で発見されることもある。進行すると咳、痰、血痰、息切れなどの呼吸器症状や、発熱、体重減少などの全身症状が出現する。

検査

胸部X線写真、CT検査にて肺に多発する粒状影、空洞影、気管支拡張などを調べます。喀痰培養検査、気管支鏡による洗浄液培養検査。

治療

非結核性抗酸菌症のうちマック菌が原因であり、症状や画像が悪化してくる場合は治療を行います。クラリスロマイシン、リファンピシン、エサンブトールを1年半ほど服用していただきますが、中止後再燃することがあり、長期間服用が必要なことがあります。カンサシ菌が原因の場合は肺結核と同様の治療を行い、同等の効果が期待できます。

受付時間 (診察開始8:30〜)
新患/8:10〜11:00 再来/8:10〜11:30
*詳しくは各診療科案内の外来医師担当表をご確認ください。
休診日
土・日曜日、祝日、年末年始

〒802-8555
福岡県北九州市小倉北区浅野3丁目2-1

093-511-2000(代表)