呼吸器外科
Thoracic Surgery肺癌
症状
咳、痰、血痰、胸痛、胸水、呼吸苦などの症状を認める場合は進行した場合が多いです。検診で発見される方の多くは無症状です。
検査
胸部レントゲン
CT検査
気管支鏡検査
腫瘍マーカー
必要時:PET, MRI, 等
治療
標準術式は肺葉切除術+系統的リンパ節郭清ですが、腫瘍学的因子と患者背景因子により、隣接臓器の合併切除を含めた拡大手術から機能温存を考慮した縮小手術(区域切除や部分切除)まで幅広く対応しています。また、積極的に胸腔鏡手術を導入しており、当科ではモニター視のみによる完全胸腔鏡手術であり、最大切開創3cm程で肺葉切除を行うこともあります。術後は概ね1週間程度で退院可能です。
転移性肺腫瘍
症状
咳、痰、血痰、呼吸苦を認めることもありますが、多くは無症状です。
検査
胸部レントゲン
CT検査
腫瘍マーカー
必要時:気管支鏡検査、PET、等
治療
診断および治療を含め、ほとんどの症例で胸腔鏡手術が可能です。早期回復による早期の原疾患治療を心掛けています。
縦隔腫瘍
症状
胸部違和感、胸痛、咳、痰を認めることもありますが、腫瘍が小さい時は無症状のことが多いです。
検査
胸部レントゲン
CT検査
腫瘍マーカー
必要時:気管支鏡検査、MRI、PET、等
治療
縦隔にできる腫瘍の総称であり、手術が第一選択となることが多く、隣接臓器などとの関係で手術法が変わります。重症筋無力症合併例では寛解をめざした胸骨正中切開による拡大胸腺摘出術を行いますが、非合併胸腺腫では胸腔鏡手術による胸腺腫摘出術も行います。また、通常の胸腔アプローチに加え、疼痛軽減および整容性目的で剣状突起下アプローチによる1 port(穴)または2 portでの胸腔鏡手術も行っています。
気胸
症状
呼吸苦、労作時呼吸苦、胸痛、咳
検査
胸部レントゲン
CT検査、等
治療
ほとんどの症例で胸腔鏡手術が可能です。臓側胸膜への被覆療法などの付加処置を加えるなど再発率の低下をめざした工夫も行っています。さらに通常の3 port(穴)手術のみでなく、整容性や疼痛軽減に優れた1 portによる胸腔鏡手術も症例に応じて行っています。