治療実績
2,183件
(2024.8.31現在)
ステントを使用せず「異物を残さない」治療を実現
下肢の末梢動脈疾患とは
足の血管に動脈硬化が起こり、血管が細くなったり、詰まったりして、足に十分な血液が流れなくなることで発症する病気です。これにより、歩行時に足がしびれる、痛い、冷たいなどの症状が現れます。病気が進行すると、歩けなくなったり(間欠性跛行)、じっとしていても足が痛むようになったりします。さらに病状が悪化すると、足に潰瘍ができたり、壊死したりすることもあり、ひどい場合は足を切断しなければならなくなることもあります。また、動脈硬化は全身的に進行しますので、足に動脈硬化が見られる場合は、心臓や脳の動脈硬化も進行している可能性が高く、狭心症や心筋梗塞、脳卒中にも気をつける必要があります。
下肢の末梢動脈疾患に対する薬剤コーティングバルーンカテーテル登場
これまで下肢末梢動脈疾患に対するカテーテル治療は、再狭窄との戦いだった。バルーンのみで病変を拡張していた時代は、再狭窄率が約50%。ステントが登場してからは約30%まで減少したが、それでも高い再狭窄率だった。その要因の1つは、ステント留置後に血管内の細胞がステントを覆ってしまう内皮化が起こってしまうために、本来の血管径よりも血管が細くなってしまうことだった。そこで昨年12月に薬剤コーティングバルーンカテーテルが登場した。この治療はステントを用いらず、バルーンに塗布された薬剤「パクリタキセル」を血管の壁に塗りつけて再狭窄を予防する。ステントのように変形や破損といった機械的合併症の可能性を伴わない「異物を残さない」治療を実現するデバイスだ。この治療の登場によって再狭窄率が約10%まで減少し、現在、当院では下肢浅大腿動脈疾患の9割を薬剤コーティングバルーンカテーテルで治療している。
薬剤コーティングバルーンカテーテルの仕組み
リードレスペースメーカ実施医2名在籍
循環器内科 部長 曽我 芳光
- ・日本内科学会 指導医 専門医 認定
- ・日本循環器学会 専門医
- ・日本心血管インターベンション治療学会 専門医 認定医
- ・日本心臓リハビリテーション学会 指導士
- ・アメリカ心臓病学会特別正会員(FACC)
- ・日本心臓リハビリテーション学会
- ・日本不整脈心電学会
循環器内科 副部長 艫居 祐輔
- ・日本内科学会 指導医 専門医 認定医
- ・日本循環器学会 専門医
- ・日本心血管インターベンション治療学会 認定医
- ・日本心臓リハビリテーション学会 指導士
- ・日本フットケア学会