治療実績
741件
(2024.8.31現在)
バルーンを膨らませ、冷却剤で心房細動を起こす電気信号を遮断。
冷凍アブレーションとは?
発作性心房細動の治療法の一つとして、冷凍アブレーションカテーテルがあります。バルーンに冷却剤を供給して、組織を凍結し、発作性心房細動を起こす原因の不要な電気回路を遮断します。バルーンカテーテルは、発作性心房細動治療に安全かつ有効な医療機器で、世界700以上の施設で9万人以上の患者さんに使用されてきました。安全である理由は、合併症を起こす危険性が低いためです。またバルーン形状により、肺静脈への迅速かつ効率的なアプローチと治療(肺静脈隔離)を可能としました。従来の高周波アブレーションでは、スポット状の小さな絶縁部を何度も繋ぎ合わせて、肺静脈隔離を目指します。一方、バルーンカテーテルを用いた冷凍アブレーションでは、バルーンで肺静脈を閉塞して数回冷却するだけで、肺静脈の周りに連続的な絶縁部を一括で作製できます。
写真・動画提供/日本メドトロニッック
発作性心房細動とは?
心房細動には、発作性心房細動・持続性心房細動・慢性心房細動の3つの種類があり、冷凍アブレーションは発作性心房細動の治療法となります。発作性心房細動とは、時折出現したり停止したりする心房細動を発作性心房細動と呼びます。発作性心房細動は自然に停止して、心拍のリズムが正常に戻ります。リズムが正常に戻るまで、心房細動は数秒間、数分間、数時間、最大では7日間連続続くことがあります。発作性心房細動の患者さんは、これ以外の心房細動の患者さんよりも症状が強い傾向があります。
治療体制
小倉記念病院では現在カテーテルアブレーション治療を専門の医師4人とME、看護師、修練医でアブレーションチームとして毎日治療を行っています。また、カテーテルアブレーション治療では新しい技術が多く導入されてきており、日本でもそういった治療を受けることができるようになってきています。心房細動だけでなく、カテーテルアブレーション治療において技術の進歩はめざましく、我々小倉記念病院不整脈チームもよりよい治療を目指して、日々励んでいます。