循環器内科修練医

Cardiology Resident

【指導医】

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循環器内科主任部長
安藤 献児

1教育体制

各分野のスペシャリストによる指導

循環器内科では冠動脈疾患・末梢血管疾患・不整脈疾患・構造的心疾患・心不全分野の各分野においてスペシャリストがそろっており、修練医や後期研修医に対する教育体制を整えています。その指導医のもと修練医や後期研修医など同年代の若い先生たちが、日々切磋琢磨しています。そして、同年代の先生方は将来にわたり日本中の各地でお互い協力し合い、活躍することになります。また日常の臨床だけではなく、臨床研究にも積極的に取り組み国内学会・海外学会で多数発表していただくよう指導しています。若い先生にはACCやAHAなどの海外学会への研修派遣を行い、さらにやる気のある先生には論文投稿や博士号取得の支援、海外での留学希望のある若手医師には留学費等の支援を行っています。

2到達目標

PTCAを行うには豊富な経験や深い知識や技量が要求される

冠動脈造影検査を中心としたカテーテル検査をマスターするには、最低でも300件の経験が必要です。小倉記念病院では4月に入った新しい医師が12月ぐらいには冠動脈造影検査をマスターするようになります。さらに翌年の3月までには300件以上のカテーテル検査をこなしており、一人で検査を出来るようになっています。冠動脈造影検査をマスターした後にはPCIに進みます。現在ではカテーテル等の器具も良くなり、比較的容易にPCIが出来るようにはなっていますが、一つ間違えば生命の危険を伴う治療です。次の言葉を忘れずに治療にあたって頂きます。「冠動脈造影に熟練していてもPTCAではまた異なった手法を要するし、もしPTCAで失敗すれば生命の危険さえある。そのためにPTCAを行うには豊富な経験や深い知識や技量が要求される。(日本冠動脈形成術研究会誌Vol.1. No.1 序文 延吉正清より 昭和61年)」。2年目以降は、PCI以外にもペースメーカー治療・心不全治療・救急治療・TAVIなどの構造的心疾患治療にも取り組んでいただきます。現在の循環器の世界では、心エコーなどのイメージングや不整脈に対するアブレーション治療も非常に大切な分野になっており、興味ある若い先生方にはどんどん勉強していただくようにしています。小倉記念病院で2、3年修行すれば、同年代の先生の誰よりも数多くの症例を経験していますので、どこに行っても恥ずかしくない循環器医となっているはずです。

3自身の修練医時代

今の自分があるのは若い頃に信じられないぐらいの症例数をこなしたから

私は1995年に京都大学医学部を卒業し大学にて1年間研修医生活を送り、その後に小倉記念病院に赴任しました。もともと九州出身でしたので小倉記念病院に赴任したのは九州に帰るのが目的で、その当時は延吉先生の事も小倉記念病院の循環器内科が有名であることも知りませんでした。ただ医師として力をつけるためには数多くの症例にあたることが一番大切であると認識していた所、幸いなことに小倉記念病院には国内断トツの症例数がありました。その後、延吉先生とカテーテル治療の魅力に引き込まれて循環器内科に入りましたが、研修医時代は朝から晩までカテ三昧です。
当時はスタッフの数も少なかったのですが、一人当たりの症例数が増えることから私自身はラッキーだと思いました。今の自分があるのも若い頃に信じられないぐらいの症例数をこなしたからだと考えています。

4メッセージ

病と共に患者さんの気持ちを治して初めて一流

小倉記念病院循環器内科は日本におけるカテーテル治療のメッカです。ここに来ればカテーテル治療のイロハから最新・最先端の治療まで、見て、教えてもらい、身に付けることが出来ます。ただ、私が若い先生方に本当に学んでいただきたいことは、実は延吉先生の次の言葉です。「医師は病気を治すのが仕事であるが、病を治す医師はただの医者である。病と共に患者さんの気持ちを治して初めて、病気を治す一流の医者である。」技術だけではない、本当の人間として成長していただきたいと願っています。