低線量肺がんCT検診

低線量肺がんCT検診

低線量肺がんCT検診について

低線量肺がんCT検査は、従来のCT検査に比べて放射線被ばくを大幅に低減して、肺を撮影する検査です。被ばく量を少なくすることで、受診者への負担を軽減しつつ、肺がんの早期発見率を向上させ、早期治療により肺がんによる死亡率を減少させることを目的としており、全国的にも注目されている検診です。ご自身の健康のために、定期的な低線量肺がんCT検診をご検討ください。

料金(税込)

検査名 実施期間 料金(税込)
低線量肺がんCT 2026年3月31日実施分まで 13,200円
2026年4月1日より 14,300円

※検査の結果は、通常3〜4週間後にご指定の場所へ郵送いたします。

検査曜日

◎月曜日〜金曜日(土日祝を除く)

CT検査を追加された場合は、来院時間を8:00~8:20でご案内しています。

検査内容

問診と胸部CT検査を行います。検査は数秒で終了し、痛みなどの苦痛はありません。

留意事項

・事前予約が必要な検査になります。小倉記念病院健康管理センターへご連絡ください。

・ペースメーカ・ICDを装着されている方は必ずお知らせください。
 CT検査時、ペースメーカ、ICDに誤作動が生じる場合がありますので、当センターでは検査をお断りしています。

・妊娠中、もしくは妊娠の可能性がある方は放射線検査(胃透視・CT・マンモグラフィー・骨密度など)を受けることができません。
 ※必ず検査日前日までにお申し出ください。

肺がんについて

日本人の死因の第1位はがんであり、中でも肺がんによる死亡者数は男女ともに1位です。肺がんは早期発見が難しく、進行した状態で発見されることが多いのが現状ですが、早期に発見できれば治療の選択肢が増え、完治が期待できます。したがって、早期発見・早期治療が重要となりますので、低線量肺がんCT検診をお勧めします。

低線量肺がんCT検査のメリット・デメリット

区分 内容
メリット

・一般的な肺がん検診で用いられる胸部単純X線検査では発見が難しい、小さな早期肺がんを発見することが可能です。

・早期に適切な治療を行うことで死亡率を下げることが期待できます。

・肺がん以外の病気(肺気腫、肺炎、胸部大動脈瘤、縦隔腫瘍など)を発見できることがあります。

デメリット

・低線量とはいえ、放射線被ばくがあります。

・検診で異常が発見されたとしても結果的に肺がんではないこともあります。

・発見された異常所見の確定診断をつけるために、経過観察や精密検査(気管支鏡検査、経皮肺針生検、胸腔鏡生検など)が必要となることがあります。

低線量肺がんCT検診を推奨する方

◎特に推奨する方

・喫煙者、または喫煙歴のある方

・受動喫煙の心配のある方

・ご家族に肺がんになった方がいる方

・有害物資を取り扱っている方(粉じん作業者など)

・肺がんが心配な方

・低線量肺がんCT検診を希望される方

対象者 推奨内容
重喫煙者 死亡率減少効果の証拠がある重喫煙者[喫煙指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が600以上]においては、実施(対象年齢は50〜74歳、検診間隔は1年に1回)を推奨します。
重喫煙者以外 現在(※2025年9月時点)、重喫煙者以外に対する低線量肺がんCT検査の死亡率減少効果を示す科学的根拠は十分ではありません。したがって、任意型検診においては、医療者がメリットとデメリットに関する適切な情報を提供したうえで、検診受診者個人の判断に委ねます。

小倉記念病院における低線量肺がんCT検診の特徴

◎専門医による診断体制

肺がん診療の経験を有する呼吸器学会専門医、胸部画像診断の経験を有する放射線診断専門医/肺がんCT検診認定医の医師2名と、専門的なトレーニングを受けた放射線技師(肺がんCT検診認定技師)による撮影条件・放射線被ばくの最適化、読影管理を行っています。

◎最新鋭の検査機器

小倉記念病院では2024年12月に九州初号機である最新のシーメンス社製CT装置を導入しました。これにより、Siemens Healthineers独自の被ばく低減技術「Tin Filter」を使った高精度な検査が可能となり、肺がんCT検診ガイドラインに基づく低線量CT検査の被ばく線量の目標を下回る1.2 mSv以下での検査が可能となる体制を構築しています。

人間が1年間に自然界から受ける放射線量は世界平均で約2.4mSvと言われており、年1回の撮影であれば、問題ないレベルの被ばくの検査です。

◎充実した治療体制

異常所見が発見された場合は、今後の方針も含め、専門医へ紹介することが可能です。小倉記念病院では内視鏡下外科手術、ロボット支援下手術、放射線治療など各種の最新技術を用いた癌局所治療を駆使することにより、治療後の回復が促進され、患者満足度の向上につながる低侵襲治療を実施しています。