形成外科

転倒などで受傷する擦過傷や挫傷は細かい砂などの異物が創に埋入し傷が治った後に外傷性刺青になることがありますので、初期の加療が大切です。

頬骨骨折や鼻骨骨折などの整復などを行っていますが、顔面骨折を放置すると変形や知覚異常などの障害を残すことがありますので注意を要します。また形成外科では顔面のけがでは細い糸で縫合して、出来るだけ縫合の痕が残りにくいように努めています。※緊急治療を要する顔面骨々折や咬合などの問題がある場合には他院を紹介することもあります。

当院では入院加療を必要とする熱傷は治療対象とはしておりませんが、通院加療が可能な熱傷の治療は行っています。

ケロイドは手術後や外傷後に発生する場合がありますが、その原因ははっきりせず体質的な問題が大きいとされており根本的な治療がなかなか難しい疾患です。しかし、ステロイドの注射や外用、内服薬などの組み合わせにより症状が緩和することもあります。

一番多いのは粉瘤腫という皮膚の下に出来るしこりです。一般的に脂肪のかたまりと言われますが、脂肪とは関係ないものです。これは体中どこにでもできるもので袋ごと摘出するのが根本的な治療です。他にも脂肪腫や線維腫など皮下や皮膚に出来る腫瘍は多いのですが粉瘤腫に限らず小さい腫瘍の場合にはほとんど外来手術で治療が可能です。黒子やアザも種類によってはレーザー治療を行う場合があります。

扁平上皮癌・基底細胞癌・ボーエン病などの皮膚癌は確実に癌を摘出する必要があります。そのためには広範に切除しなければならない場合がありますが、その際には植皮や皮弁などで腫瘍摘出後の欠損部を再建します。

糖尿病や閉塞性動脈硬化症、静脈瘤などで下腿に難治性潰瘍が発生することがあります。原疾患の治療が最優先ですが、それと共に潰瘍の治療も行います。

唇裂術後の鼻の変形や口唇の傷跡の修正、埋没耳・耳垂変形などの耳の変形を治します。
※乳幼児や小児の先天異常については治療対象としておりません。

眼瞼疾患の原因は様々で、先天性のものもあれば後天性のものもあります。眼瞼下垂は眼瞼が下がってきて、うっとうしかったり眠たい印象を与えたりします。外反症は顔面神経麻痺などでも起こりますが、角膜や結膜が乾燥します。睫毛内反症は睫毛が内向きに生えて角膜を傷つけて痛みを伴います。手術の種類によっては入院していただくこともあります。

咽頭癌・喉頭癌・舌癌・上顎癌などの癌の再建を、耳鼻科や外科、脳外科と共同して行っており、顕微鏡を使用したマイクロサージャリーにより筋肉や脂肪・皮膚などの複合皮弁を移植して出来るだけ術後の変形や機能障害を少なくするようにしています。

腋臭症は精神的な要素も強いので、よく話しを聞かせていただいて手術適応がある場合には手術を行います。当院での手術方法は反転剪除法（切開法）ではありません。臭いは軽減しますが目安として20〜30％程の臭いは残ります。大きい傷は残りませんが、1〜1.5㎝の傷が1カ所もしくは2カ所残ります。

当院では2011年11月にQスイッチルビーレーザーの新機種を、さらに2014年7月には炭酸ガスレーザーの新機種を導入し、しみやアザ、黒子や脂漏性角化症（老人性いぼ）などの治療を行っています。症例によっては保険が適応となる場合もありますのでご確認下さい。