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PulseRider

治療実績

18

(2023.3.31現在)

PulseRider

二分岐部脳動脈瘤とは

脳の動脈のある部分がコブ状に膨らんだ状態。これを脳動脈瘤といいます。大きくなると一定の確率で破裂し、「くも膜下出血」を引き起こします。くも膜下出血はその30-40%で命に関わり、救命できても重い後遺症を残すことが多いとても深刻な病気です。しかし、すべての脳動脈瘤が破裂するわけではありません。小さな脳動脈瘤が10年以上も破裂せずに止まっているケースはめずらしくなくこのようなものを治療する必要はありません。ただ、脳の動脈が大きく二股に分かれていてその先端にできる脳動脈瘤を二分岐部動脈瘤といいます。二分岐部動脈瘤は入口が大きく治療が困難な動脈瘤が多く存在します。

カテーテル治療「コイル塞栓術」の向き・不向き

以前は開頭して脳動脈瘤の根元をチタン製のクリップで留める『クリッピング手術』を行うことが多かったのですが、患者さんへの負担が少ないカテーテル治療の方が開頭手術よりも予後が良いとの研究結果が出ており、当院では『コイル塞栓術(血管内治療)』を積極的に行っています。カテーテルといわれる細い管を血管に入れ、脳動脈瘤に白金製のコイルを丸めて詰めることで血液が流れ込まないようにして破裂を防ぎます。しかし、脳動脈瘤の入り口が広い場合には詰めたコイルが血管に溢れ出してくるデメリットがありました。

脳動脈瘤の入口が非常に大きい時は、ステントを血管の中に入れて血管と脳動脈瘤の間に壁を作った状態で、ステントの網目からコイルを脳動脈瘤に詰めていく手術を行っています。しかし、分岐部動脈瘤の場合には動脈が2つ枝分かれする場所に脳動脈瘤ができているため、ステントを入れると片方の血管は保護できますが、もう片方の血管の保護はできません。また、ステントを入れていない方の血管の血流を阻害してしまいます。術後は抗血小板剤をずっと飲まなければならないというデメリットが存在していました。そこで開発されたのがPulseRider(パルスライダー)です。

PulseRider(パルスライダー)

動脈瘤の入口をロウソク立てのように下から支えて、かつ両方の血管にはしっかりと血液が流れてくれます。また、金属量が非常に少ないデバイスですので血栓症のリスクが低く、一定期間が過ぎれば抗血小板剤を止めることができます。

医師の紹介

脳卒中センター長 波多野 武人

充実した検査・治療機器に加え、医師のみではなく患者様に関わる全てのスタッフがより良い治療を提供すべく日々努力を重ね、特に脳卒中においては国内で最も信頼される施設の一つに成長しています。
脳卒中のみでなく脳神経外科の多くの疾患で予防や早期治療が大切です。ご心配なことがあれば早めにご相談ください。

  • 京都大学医学部臨床教授
  • 京都大学 医学博士
  • 日本脳神経外科学会 指導医 専門医 代議員
  • 日本脳卒中学会 専門医 代議員 幹事
  • 日本脳神経血管内治療学会 指導医 専門医 九州地方会幹事
  • 日本神経内視鏡学会技術認定医
  • 日本脳卒中の外科学会 技術指導医 代議員
  • 日本心血管脳卒中学会 評議員
  • 日本脳神経外科コングレス
受付時間 (診察開始8:30〜)
新患/8:10〜11:00 再来/8:10〜11:30
*詳しくは各診療科案内の外来医師担当表をご確認ください。
休診日
土・日曜日、祝日、年末年始

〒802-8555
福岡県北九州市小倉北区浅野3丁目2-1

093-511-2000(代表)